僕たちのパラドクス―Acacia2279読みました。
今年の第一冊目です。
モノとしては富士見ミステリー文庫の第6回富士見ヤングミステリー大賞<大賞>受賞作品。
一言で言えば時間モノ。
未来から来た少女ハルナと現代に住む少年青葉の物語。
とりあえずいつもの富士ミスな感じでした。
ミステリーとついたレーベルなのにあんまりミステリーな感じがしないところなんて得にね(笑)。
まぁ僕は大概そういうものを好んでる気もしますが。
読んでてまぁまぁストーリーは予想できてしまった上、特にどんでん返しがなかったのがちょっと面白みに欠けはするけど、物語自体はたのしく読めました。
読んでる途中でどうにもターミネーター臭いなぁなんて思ったりもしましたが、時間モノだし、そういう傾向にあってもしょうがないのかもしれませんね。
時間モノは扱いがめんどくさそうな感じはするけれど、これは読みやすくまとめてたと思います。特に人を選ぶことはなさそうです。
ただ、時間モノにきわめて執着する人はやめたほうがいいかも。
あとがきには次回作を匂わせるようなことが書かれていましたが、この話はこれで終わりであって、続きを書けるようなものではないのではないかと正直思います。
設定のみ生きてて、キャラが別物というのであれば、できるかもしれませんが、正統な続編は無理なような。
この本はそれなりに読めました。この新人さんがこれからどのようなモノを書いていくようになるのか期待してみたいと思います。
ただ、やっぱり長編一本を書き上げるというのはどんなものであれ凄いことだなと改めて思いました。
試しに僕も筆を取ってみようかな。
